人生観が変わるインド②

前回の続きです。

ガンジス川のほとりでしばらく過ごした後は、マザーテレサの施設でボランティアをするためにコルカタという大きい街に移動しました。

首都より都会でした!

これがインドに来た目的でした。

みんなが知っている通り、テレサは裕福な家庭に生まれながら修道女となり貧しい人たちのために生涯を捧げた女性です。

ノーベル平和賞でもらったお金も全て貧しい人々のために使ったそうです。

そのマザーテレサが立てた施設。感染症にかかった人の施設、身寄りのない子供の施設、夫などからDVを受けた女性たちを守る施設(インドでは女性から離婚することは絶対できないそうです。離婚したければ死ぬしか無いと聞きました)などいくつかあります。

私が行きたかったのは死を待つ人の家。日本で言うホスピスのようなところです。

でもボランティアをするには何ヶ月も前に予約せねばならず、現地に行ってから申し込んだ私は定員オーバーで断られてしまいました。

これが死を待つ人の家の入り口です。

そこで私は近くで待ち伏せして、ボランティアの人たちが来たときにパッと出ていってどさくさに紛れて侵入しました。

どうしたその行動力!笑

もうバレても頼み込んで絶対入るつもりでした。笑

写真撮影可の施設でした。

内部の様子です。(男性側は全然重症そうな人いませんでした。)

ここでも驚くことがたくさんありました。

・医療知識のないシスター達が介護してるので医療のレベルが低過ぎる。

・シスターと患者さんがよく喧嘩をしている。シスターが普通に患者さん叩いてた。

・見たことのない奇形の人がたくさんいる。

日本にも障害のある人はたくさんいると思いますが、例えば日本なら手術するであろう顔と同じくらいの大きさの腫瘤(できもの)がある人や、

足が異様に小さい人は日本だったら車椅子に乗ってるだろうけどここでは腕で這っていました。

女性側

文では書き表しづらい雰囲気ですが、バラナシで行った子供のボランティアとは対照的に全体的に暗く陰鬱なところでした。

ここで私は看護師だと言って医療行為もさせてもらっていたのですが、教えられた通りやるのではなく、自分の知識でより良いと思う方法で看護しました。

そしたらシスターたちにはすっごい嫌な顔をされて色々言われましたが、私も一歩も引かず、「みんなもこういうやり方をするべきだ!これが今の正しい医療技術だ」と主張しました。

そんなかんじで何度かシスターと言い争っていたのですが、

毎回長くボランティアをしているフランス人の看護師のおばさんが全面的に私の味方をして仲裁してくれました。

このおばさんの言うことはシスターたちも黙って聞きます。

もし本気で変えたいなら、私ももっと長期的に滞在してシスターたちと信頼関係を築くところから始める必要があると学びました。

インド人ってほんと騙してくるのでこちらも常にケンカ腰でいるのが習慣になってしまっていました。

何年も同じやり方でやってきたシスターたちが、こんないきなりボランティアで来た(いや、侵入した)若い女の子の言うことなんてすんなり受け入れられるわけありません。

シスターたちの気持ちとか全然考てなかったな。未熟だったなと今は思います。

そんな感じでここでも半月くらいボランティアをしましたが、もっと腰を据えて半年は居座る覚悟で来なきゃいけなかったと悔しくて、自分の無力さを痛感したもやもやの残る体験でした。

マザーテレサ像

この2ヶ月のインド滞在で当時私が感じたことをまとめます。

・日本は恵まれている。私は自由!自分のことは自分で決める

私は日本に生まれたと言うだけで職業だって恋愛だって、住むところだって自由に決められます。

もし「会社が悪い」とか「親が口を出してきて自分の好きなことができない」とか思っているなら、自分で変えなくちゃいけないと思いました。

だってなんでもできる日本でその環境を選んだのは私で、私はいつだってそれを自分で変えられるんだから!

自己主張の大切さ。

インドに来る前の私は自己主張がほんっとうに苦手で、いつも周りの目を気にしていました。

勤めていた時もどんな勤務でも一度も文句も言わず、有給も一日も使わず会社の言いなりのまま3月31日まで働いて退職しました。

でもインドではシスターと言い争ったり、何度もインド人にお金のことで騙されたりしたのですが、大人しく退散したりはせず毎回めちゃくちゃ揉めました。

それで自分の言いたいことを主張することにすっかり慣れて、自己主張って当然のことだと思うようになりました。

あと英語を喋らないと負けるのでしゃべりまくってました。

そしたらカナダに住んでいた1年よりインドにいた2ヶ月での方が英語が伸びました。

・諦めずに限界までやってみる。

不法侵入してボランティアしたりインドでの私はすごく無鉄砲で強情でしたが、私は本来こういう性格ではありませんでした。

でもやりたいことがあるならリスクを考えて、リスクを避けるのではなく取れるリスクは取りながらやってみるというのを体得しました。笑

・幸せを決めるのは自分

貧しい家の子供たちのあの幸せそうな笑顔!最初の頃は同情というか憐れみの気持ちを持っていた自分に気が付かされました。

いや子供の顔!笑 
幸せそうな笑顔どこいった

(この写真すっごい覚えてるんだけど、この子がこうやって写真撮ってっていうから撮ってみたらこの顔!!)

うまくまとめられたかわかりませんが、私はインドで上に書いたような今までの人生で経験したことのないことを連続で経験して価値観が大きく変わりました。

そして、不法侵入したりインド人と言い争ったり、シスターを相手に物申したり性格がすごく変わりました。笑

以上!インド体験記でした。🇮🇳

あと、書ききれなかったインドでのおもしろエピソードがいくつかあるので次のブログで書かせてください。

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